加藤レディースクリニック(KLC)(新宿)での体外受精・顕微授精 体験談

2019年4月9日

私は、吉祥寺のうすだレディースクリニックで約1年の治療後、新宿の加藤レディースクリニック(KLC)へ転院しました。
うすだレディースクリニックでは、人工授精を3回、体外受精を2回実施しましたが全く結果が出なかったことと、年に数回ある長期の休診と自身の排卵日が重なってしまい、思うように治療を進めることが出来なかったことから、不妊治療の最後の砦とも言われる新宿の加藤レディースクリニックへ転院することを決意しました。
ここでは、加藤レディースクリニック(KLC)での治療体験談を記載しますが、内容はあくまで私個人の治療ケースであり、感想は主観であることをご理解いただきますようお願い申し上げます。

★うすだレディースクリニックでの治療記録は以下をご覧下さい。
 ・人工授精の体験談はこちら。 
 ・体外受精・顕微授精の体験談はこちら
 ・治療費の詳細についてはこちら
★うすだレディースクリニックから加藤レディースクリニック(KLC)への転院はこちらをご覧ください。
★加藤レディースクリニック(KLC)の治療費詳細についてはこちら
★人工授精や体外受精・顕微授精について詳しく知りたい方は以下をご覧下さい。
 (図を使って詳しく解説しています。)
 ・人工授精の解説はこちら
 ・体外受精・顕微授精の解説はこちら

体外受精及び顕微授精のスケジュール

 加藤レディースクリニック(KLC)の治療は驚くほど速く進みます。

加藤レディースクリニック(KLC)では新鮮胚移植を行いますので、とてもスピーディーに採卵・移植と進みます。
基本的にできるだけ自然に近い妊娠を目指すというポリシーのようで、最低限の薬しか使用しないので、身体の状態によっては上記のクロミッドを服用しない方も多いのではないかと思います。
採卵準備~妊娠判定までの間の通院回数は全部で8回です。
ただし、採卵までの間(8月2週目)に通院回数が多くなっていますが、これは私の希望で内診に通う回数が増えているためですので、もう少し回数が少なくなる方もいると思います。
私の場合、排卵時期が不規則で、これまでのうすだレディースクリニックでの治療の中で、通院した時にはもう排卵してしまっていたことが何度かあったので、念のため、こまめに通うことを希望しました。

治療内容について

薬の服用について

飲み薬はクロミッドだけです。
身体の状態によってはおそらく飲まなくて良い方も多いのではないかと思います。
飲む場合でも、個人個人で量も変わってくるようです。
私の場合は、10日間服用しました。

注射について

注射は基本的に病院に通って打って頂きます。
腕の筋肉注射を受けますが、それほど痛くはありませんので心配はありません。
これもおそらく人によって回数が変わってくると思うのですが、私の場合は2回でした。

点鼻薬(ブセレキュア)について

採卵が近づくと、病院から指定された時間に点鼻薬を打ちます。
私の場合は「ブセレキュア」という薬でしたが、効能が同じ別のお薬を支給されることもあるようです。
点鼻薬は、採卵の2日前の夜11:00を指定されました。
右・左・右(もしくは左・右・左)の3プッシュ点鼻します。
この点鼻薬を忘れてしまうと、その後受診が必要となったり、採卵のスケジュールが変更となる可能性があるそうなので、決して忘れないようにしなければなりません。

ちなみに、この点鼻薬は通院の際には常に持ってくるよう指示されます。
ホルモン値によっては、通院したその場で点鼻してくださいと言われることがあるそうです。
もしこの時に持ってきていなければ、もう一度購入しなければなりません。
注意事項として、持ち歩く時は倒さないこと、保冷剤などで冷やした状態で持ち歩く必要があります。

座薬について

座薬はボルタレンを使用します。
本来、解熱や鎮痛剤として使用する薬ですが、排卵予防の効果があるそうで、採卵の前日の指定された時間に3回行います。(私の場合、12:00、18:00、24:00でした)

座薬は初めての方は緊張すると思いますが、一度していまえばどうということはありません。
温度が高くなると溶けてしまうので、保管は冷蔵庫で行い、入れる時も出来るだけ素早く行わねばなりません。あと、座薬後、少しの間はトイレに行けないので、あらかじめ済ませてから行います。
私は薄いゴム手袋をつけて行いました。
どうしても入りづらい方は、座薬にオイルなどを塗ってから入れると良いという話を聞いたことがあります、病院で相談してみると良いかもしれません。

採卵について

加藤レディースクリニック(KLC)の採卵は基本的に無麻酔で実施されます。
無麻酔で実施される根拠としては次のようなことが挙げられます。
出来るだけ自然な妊娠を目指しあまり薬を使用しない治療方針なので、育つ卵胞の数が少なく、針を刺す卵胞の数も少ないことや、独自に開発した極限まで細くした採卵針を使用していることなど。

採卵の痛み

実際に採卵を行ってみましたが、結論としては、我慢できない痛みではないがやはりそれなりに痛いです😭
私は痛みに強いタイプではないので、先生にお願いして痛み止めの座薬を処方してもらいました。
まず、採卵の前に念入りな消毒が行われますが、器具を入れて強い力で行われるのでやはり痛いです。
採卵自体は、通常の注射の時のような鋭いタイプの痛みはないものの、刺す回数を重ねるごとに、生理痛のもっともっと重い鈍痛が子宮の中を襲います。
1つ目の卵胞を採取する際は針を刺されたことも気づかないくらいの痛みだったのですが、2つ目、3つ目と進めるうちにだんだんと鈍重い痛みが出てきます。4つ目の時には、汗が出てきそうな、少しパニックになるような状態になりました。

採卵後の痛みは全くありません。
採卵針を抜いた直後から、家に帰ってからも痛みを感じることは一切ありませんでした。
ダウンタイムがないのは無麻酔の大きなメリットです。

採卵当日の流れ

当日は、いつもの再診受付機ではなく、4階のIVF専用の受付で受付します。
そこで、採卵当日の説明がのったファイルを受け取り、しばらく待機します。
この日は夫婦それぞれに診察番号が振られるので、モニターに番号が出たらそれぞれに7階へ移動します。
7階では、各患者にベッドが割り当てられるので、そこで手術着に着替え、トイレを済ませて待ちます。
痛がりの私は、先生にお願いして痛み止めの座薬を処方してもらっていたので、この間に座薬を入れました。
しばらくベッドで待機して、呼ばれたら手術室前の椅子で順番を待ちます。
この時点で緊張はMAXに!
いよいよ前の方が出てきて、私の番です。
中に入ると、指紋認証を行い、手術台に進みます。
受精卵のことを考えて部屋は薄暗くされており、数人のナースと先生が待機しておられます。
ベッドに仰向けに寝て、足を固定されると、すぐに消毒が始まります。
消毒を受けながら、顔の横にあるモニターで、ナースの方が子宮の形や育った卵胞を説明しながら見せてくれます。
そうしている間にあっという間に採卵が始まります。
最初、採卵針を刺されていることがわからないくらいにあっという間でした。
そこから、2個目、3個目と採っていくのですが、その度に針を刺しなおすので、徐々にお腹の中に強い鈍痛が…。
ナースの方がモニターで、今針を進めてますよ、卵を吸い取りますよと説明してくださっているのですが、もう余裕がなくて全く見れない、頭に入ってこない…。
「大丈夫ですか?」と聞かれ、「……だ、大丈夫です…」と答えるのがやっとの状態でした。
変な汗をかきながら耐え、やっと終わりかと思った頃、先生が「ん…?もう一つ卵あるかな?試しに採ってみよう」と。終わりだと思ったのにー!卵が増えるのは嬉しいけど痛みが限界なんですが!😭
そんなこんなでなんとか採卵を終え、ふらふらになりながらベッドに戻り、しばらく安静に寝ます。
しばらくすると、手術の最後に止血のために入れたガーゼを外すよう指示がありますので、トイレの中で痛くないようにゆーっくりと引き抜き、出血確認を行います。
その後、体調に問題がなければ9階に移動し、培養士さんから卵の状態などをご説明頂きます。
最後に先生とも少しお話をしてその日は終了です。

採卵結果

私の採卵個数は3個でした。
最後に追加で刺された卵は結局小さく未成熟で使えないそうです…とほほ。

受精確認・分割確認について

採卵の翌日、電話で受精確認を行います。
3個採卵できたうちの2個が受精したとのこと。
振りかけでお願いした卵子も、自力では受精できなかったようで、途中から顕微授精に切り替えて(レスキュー)受精させてくれたそうです。
さらにその翌日、今度は分割確認の連絡をします。どちらも問題なく分割が進んだとのことで、1つを新鮮胚移植、1つを凍結胚盤胞移植することとしました。

移植について

採卵の2日後に新鮮胚移植を行いました。
また、その約2か月後に凍結胚盤胞移植を行っています。

移植当日の流れ(新鮮胚移植の場合)

当日は採血を行い、ホルモン値をチェックしてから、その日移植出来るかどうかが決まります。
移植出来ることが決まってから移植するまで少し間が空くので、ランチを済ませて待機します。
移植は採卵と同じ7階で行います。
手術着に着替えて、名前が呼ばれたら手術室前で待機、前の人が出てきたら手術室に入ります。
手術台に寝ると、すぐに消毒が始まり、モニターを見ながら、移植するところを自分で確認することができます。
採卵の時と違い、今回はモニターでしっかり確認する余裕があります。笑
その後、少しだけベッドで安静にし、その日は会計をして帰宅となります。

移植当日の流れ(凍結胚移植の場合)

大体の流れは新鮮胚移植と同じですが、凍結胚移植の場合、当日の採血で移植が決まってから、受精卵を融解する関係なのか、移植までの時間が長く空きます。
私は少しでも子宮の血流を良くすべく、近くのマッサージ店に駆け込み、優雅に1時間のもみほぐしを受けてから、移植にのぞみました。笑

判定とその後について

新鮮胚移植の場合は移植の12日後、凍結胚盤胞移植の場合は7日後が判定日となります。
判定は採血検査を行い、β-hcg値で判定します。
病院の判定とは別に、自分で早期妊娠検査薬で検査した結果を載せています。(不快な方はご注意下さい)

判定結果と早期妊娠検査薬の反応

判定日の当日の結果は、次のようなになりました。

◎新鮮胚移植
・移植12日後(判定日):β-hcg値「8.0」
 陽性ではあるものの、値が低すぎるため、おそらく化学流産となると言われました。

◎凍結胚盤胞移植
・移日7日後(判定日):β-hcg値「132.1」
 加藤レディースクリニック(KLC)の過去のデータと照らし合わせ、年齢と値から出産に至る確率は
 94%以上とお墨付きを頂きました。

判定日のその後

判定後、残念なことにそれぞれ化学流産と初期流産という結果になってしまいました。
流産が確定するまでの経緯は次のとおりです。

◎新鮮胚移植
・移植21日後:β-hcg値「40.1」
 移植16日後から出血したにも関わらず、β-hcgが出ており子宮外妊娠の可能性があると言われました。
 この時点では断定できないので、しばらく経過観察することに。
・移植24日後:β-hcg値「24.5」
 以前よりも値が下がっていることから、良い方向にいっているのではないかとのこと。
・移植29日後:β-hcg値「7.8」
 一桁になったので、チェックのための通院は終了しました。
 万一の子宮外妊娠に備え、基礎体温をつけて体温が上がるようであれば連絡するよう注意を受けます。
 その後、体温が上がることはなく、次の生理を迎え、子宮外妊娠は免れました。

◎凍結胚盤胞移植
・移植18日後:胎嚢確認
 15.59㎜で胎嚢が確認できました。
 通常この時期であれば、5~10㎜あればよいので大きさ的にかなり順調だと言われました。
・移植31日後:心拍確認
 本来なら心拍が確認できる時期なのに、心拍が確認できないとのこと。
 胎嚢の大きさも小さく、今後の成長はかなり厳しいと言われる。
・移植39日後:心拍確認(2度目)
 やはり心拍が確認できず、新宿レディースクリニックを紹介してもらい、流産手術を受けることに。
 胎嚢だけが成長し続け、5㎝まで大きくなっていたそうです。
・移植42日後:流産手術
 新宿レディースクリニックにて、流産手術を行いました。

早期妊娠検査薬による検査結果

病院の判定とは別に早期妊娠検査薬による自己検査を行っていましたので、写真を掲載します。
不快な方は気を付けて下さい。
検査薬は「ドクターズチョイスワンステップ 妊娠検査薬」を利用しました。
この検査薬は海外製のもので、日本製のものより安く重宝しています。
HPでは次のような特徴があると紹介されていましたのでご参考までに。
・生理予定日の4日前から判定可能
・生理予定日当日では99%の正確さで判定可能
・25mlU/mlと業界トップクラスの高感度技術を採用
・1回あたり116円と安価

◎ETとBTについて
移植日を0日とし、胚移植の場合ET、胚盤胞移植の場合BTをつけて移植日からの日数を数えます。

◎新鮮胚移植の時の検査結果

◎凍結胚盤胞移植の時の検査結果


次回は、このブログの中でも出てきた流産手術の時の記事を掲載予定です。
また、見て頂ければ幸いです。

★流産手術の体験談はこちら