うすだレディースクリニック(吉祥寺)から加藤レディースクリニック(KLC)(新宿)への転院と各病院の比較

2019年4月9日

私は吉祥寺のうすだレディースクリニックで3度の人工授精と1度の体外受精を受けた後、新宿の加藤レディースクリニックに転院しました。その後、加藤レディースクリニックでは、体外受精を2度受けました。(その後、凍結胚がうすだレディースクリニックに残っていたので1度体外受精を実施しに戻っています)
転院を決めた理由は色々とありますが、私の場合うすだレディースクリニックでは結果が出なかったこと、休診日が多く、治療がスムーズに進まなかったことが主な理由です。
ここでは、両院で治療を行った経験から、うすだレディースクリニックと加藤レディースクリニックの比較を行います。病院選びで迷っている方の参考になればと思います。
記載内容は、あくまで私個人の治療ケース、主観によるものであることをご承知おき下さい。

うすだレディースクリニックと加藤レディースクリニック(KLC)の特徴

両院に通ってみて、違いが大きいと感じた各病院の特徴をまとめました。

診療内容

うすだレディースクリニックは、不妊外来だけでなく一般婦人科外来も受け付けており、不妊外来ではタイミング法や人工授精、体外受精まで幅広く行っています。
加藤レディースクリニックは、体外受精専門なので、人工授精は行うことができません。体外受精の専門院として、独自の医療器具(痛みを最小限にする採卵針など)を開発するなど高度な医療技術を提供しています。

待ち時間、病院の設備

病院の規模は加藤レディースクリニックの方が大きく、患者数も相当なものです。(病院が発行している本によると、1日の来院者数は600人にも及ぶとのこと)
そのため、休日などは特に待ち時間が長いのですが、順番が来るとスマートフォンや携帯で呼び出してくれるシステムが採用されているため、近くのカフェなどに外出することができます。(外出はすぐに戻ってこれる場所であることが前提条件となりますが。)
また、無料wifiやスマートフォンの充電器、コンセントがあるデスクが用意されているので、そこで仕事や勉強をされている方も多くいらっしゃいます。飲食が可能なスペースもあります。
うすだレディースクリニックの場合、採血結果待ちなど時間がかかる場合のみ外出が許可されますが、それ以外は基本的に待合室で待つこととなります。混んでいる時は1時間~1時間半ほど待つこともありますが、空いている時間を狙えば、30分ほどで済むような時もあります。

診療時間

ここが両者の大きな違いなのですが、加藤レディースクリニックは年中無休で治療を行っています。
不妊治療の場合、生理や排卵のタイミングに合わせて治療を行う必要があるため、年中無休で診療を行って頂けることは非常にありがたいです。
休診日があると、もしも休診日と自分の身体のタイミングがうまく合わなかった場合、その周期は治療を休まざるを得ません。すると最低でも1か月は治療が遅れてしまうことになるのです。
うすだレディースクリニックでは、ゴールデンウイークやお盆、年末年始など世間の一般的な長期休暇に合わせて病院も休診となるため、最短で治療を進めたい私の場合、自分が思うようなペースで前に進むことができなかったのです。

会計

加藤レディースクリニックでは、クレジットカードを利用することが可能です。
うすだレディースクリニックでは、クレジットカードの利用はできず、3万円以上の場合のデビットカードの利用が可能となっています。それ以下の支払いは全て現金払いということになります。
私はデビットカードを持っていなかったので、大きな処置がある時はいつも大金を持ち歩かねばならず、少しストレスを感じていました。

採卵時の麻酔

うすだレディースクリニックでは、採卵時は全身麻酔のため、痛みを感じることは全くありません。
加藤レディースクリニックでは麻酔科がないことや、体への負担を軽減する目的で基本的に無麻酔で実施することとなります。病院としては独自に痛みを軽減する採卵針を開発しているため、麻酔をする必要がないという見解だそうです。
しかし、やはり人によっては相当な痛みが伴うこともあり、個人的には全身麻酔と無麻酔を選べるようになることを望んでいます。(私は痛みに弱い体質なので…)

投薬

加藤レディースクリニックでは、できるだけ自然に妊娠させることをポリシーとしているため、薬はあまり使用しません。私のように薬なしでは卵が育ちにくい、排卵しにくい場合は、短期間薬を服用することもあります。薬をあまり使用しない分、1度の採卵でとれる卵子の数は少なくなる傾向があります。
うすだレディースクリニックでは、採卵前から後にかけて、薬でホルモンの調整を行いますので、薬の量は多くなります。その代わり、採卵でとれる卵子の数が多くなる傾向があります。
この点は人によって好みが大きく分かれるのではないかと思います。

採卵周期の比較

続いて、それぞれの周期の細かい比較を行います。まずは採卵周期です。

採卵前の薬

先ほど記載した通り、うすだレディースクリニックでは、ホルモンの調整を行うために採卵前から飲み薬、注射、座薬と多くの薬を使って徹底的にホルモン管理を行っていきます。使用する薬は一般の保険対象外のものもあり、薬の費用は高くなります。
しかし、卵の成長が促されるので、その分採卵でとれる卵子の数が多くなります。
一度の採卵でたくさん凍結卵が欲しい方には嬉しいポイントです。
加藤レディースクリニックでは、自然に妊娠することをポリシーとしているため、あまり薬を使いません。
体への負担が少ないのは良い点ですが、採卵でとれる卵子の数はやはり少なくなってしまいます。

採卵時の麻酔

これも先ほど記載しましたが、うすだレディースクリニックでは、採卵時は全身麻酔のため、痛みを感じることは全くありません。痛みが苦手な人には嬉しいポイントです。
加藤レディースクリニックでは麻酔科がないことや、体への負担を軽減する目的で基本的に無麻酔で実施することとなります。使用する採卵針は病院が独自で開発しているもので、通常の採卵針よりもより細く、針先の断面を工夫することで、皮膚にかかる摩擦や損傷面積が少なくなるようになっているそうです。痛みも軽減されるため、麻酔をする必要がないという見解だそうです。
しかし、やはり痛みは人によって感じ方が異なります。私は痛みに弱いので、術前に座薬の痛み止めを出してもらいましたが、針を刺す時には鈍い痛みがあり、我慢はできますがやっぱりかなり苦痛を感じました。

通院回数

比較表では、加藤レディースクリニックの通院回数が多くなっていますが、これは、これまでのうすだレディースクリニックでの治療の中で、何度か病院に行った時に予想より早く排卵してしまっていたなんてことがあり、私が心配症でこまめに通院することを希望したので、普通の方よりも2回ほど多くなっていると思います。お仕事で忙しい方、通院回数を減らしたい方は採卵までの通院回数は4回ほどに抑えられるのではないかと思います。

採卵個数と移植することができた胚の個数

うすだレディースクリニックでは、採卵を9個することができたのですが紆余曲折あり、移植することができたのは結局2個だけとなってしまいました。
この詳細については別のページで紹介している「うすだレディースクリニックでの体外受精・顕微授精 体験談」をご覧下さい。

http://hoinohoi.com/taigai-jusei/

移植周期・妊娠判定の比較

移植周期

うすだレディースクリニックでは、採卵後も薬を飲むことになるため、こまめに通院することとなります。通院した際には、子宮の内膜の厚さを確認するなど内診も行います。

妊娠判定

うすだレディースクリニックでは、移植日の14日後が判定日となります。
判定方法は基本的に尿検査で、場合によっては血液検査を行うそうです。私は1度も血液検査は行ったことがありません。
加藤レディースクリニックでは、血液検査で判定を行います。血中のβ-hcg値で判定し、測定値と病院の過去の実績データから、出産に至る予想確率などを聞くことができます。

私の場合、うすだレディースクリニックでは、残念ながら1度も着床することができませんでした。
加藤レディースクリニックでは、2度の移植で2度とも着床したので100%ということになります。ただ、その後の経過が思わしくなく、1度目は化学流産、2度目は心拍確認ができないという結果になってしまいました。

結果の比較

以上の内容をふまえ、最後に治療結果を比較します。

結果から、少なくとも着床(妊娠)成績から判断すると、私には加藤レディースクリニックでの治療が合っているようです。
また最短で治療を進めたいという方には、分割胚移植による短期間での治療が可能な加藤レディースクリニックが良いのかもしれません。
ただし、採卵の際の麻酔ができない、待ち時間が長いなどデメリットもありますので、病院を選ぶ際にはご自身のライフスタイルや重視するポイントなど良くご検討ください。
このブログが少しでもその手助けとなれば嬉しいです😊

次回から、転院後の加藤レディースクリニックでの治療内容を詳しく綴っていきたいと思います。
どうぞご期待ください!

★加藤レディースクリニック(KLC)の体外受精の体験談はこちら
★うすだレディースクリニックの体外受精の体験談はこちら

*最後に、ここで紹介したケースはあくまで私個人の結果であり、人によって結果も治療の経緯も違ってくることをご承知おきいただきますようお願いいたします。